何でウイルス感染で情報漏えいが拡大するのか?

よく聞くコンピュータウイルスって何?

コンピュータウイルスについて、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、コンピュータウイ

ルスについて、プログラムに寄生する極めて小さなプログラムであり、それ自体が勝手に他の

プログラムファイルにコピーすることにより増殖し、あらかじめ用意されていた内容からは予

期されない動作を起こすことを目的とした特異なプログラム、と定義しています。

また、経済産業省「コンピュータウイルス対策基準」では、コンピュータウイルスを

「第三者のプログラムやデータベースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすように作られた

プログラムであり、次の機能を1つ以上有するもの」として、自己伝染機能、潜伏機能、発病

機能の3つをとくにあげています。

さらに、IPAは、コンピュータウイルスに感染すると、音楽の演奏、異常なメッセージの表

示、画面表示の崩れなどの現象が現れると指摘しています。

コンピュータウイルスは、1990年以前から情報セキュリティ上の問題になっており、

「コンピュータウイルス対策基準」が通商産業省告示第139号として、

1990年4月に制定され、コンピュータウイルスを発見した者が被害の拡大と再発を防ぐために

必要な情報を届け出る唯一の公的機関として、IPAが指定されました。

その後、コンピュータウイルスは、コンピュータの高度な利用の拡大やネットワーク環境の拡

がりに伴い急速に拡大、複雑化しており、ウイルスによる攻撃を仕掛ける側と、防御側との間

で攻防が繰り返されています。

届け出によって、コンピュータウイルスの感染状況を正確に知る必要がある?

コンピュータウイルスを発見、またはコンピュータウイルスに感染した場合には、IPAに届け

出るという制度があります。

これは、コンピュータウイルスの感染状況を正確に把握するためです。

IPAによれば、2016年(2016年1月~2016年12月)は2,442件の届出が行なわれていますが、

一般の企業や教育・研究・公的機関からの届出が多くなっています。

また、個人からの届出が少ない状態ですが、実際には個人での感染は多く発生していると考え

られます。

愉快犯型ウイルスから金銭要求型のウイルスになり悪質に変化

コンピュータウイルスに感染すると、下記のような被害が発生します。

・処理の遅延、中断、停止

・データの破壊

・データの暗号化

・データの外部流出

・音楽の演奏

・画面の崩れ

・その他

ウイルスの感染経路や活動内容は、その目的とともに変化し続けています

当初のコンピュータウイルスでは、感染すると何らかのタイミングでメッセージを表示するだ

けだったり、音楽が流れてユーザを驚かせるだけの被害にとどまっていましたが、

その後、画面が崩れて、そのパソコンのハードディスクの内容を破壊するような悪質な被害へ

と変化しました。

さらに、ファイル交換ソフトウエアWinny(ウィニー)をインストールしたパソコンから

Antinnyウイルス感染するとパソコンに保存されている公開したくないファイルであっても自

動的にデータを外部に漏えいされてしまうという被害へと変化しました。

最近では、ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)と呼ばれるウイルスが猛威をふるってい

ます。

このウイルスに感染すると、パソコンやサーバ内のファイルを勝手に暗号化することによって

使用できなくしたのち、そのデータを複号(復元)するためのキーと引き換えに金銭を要求

るというウイルスが横行しています。

カナダのある大学では、ランサムウェアにメールサーバが感染し、重要情報がランサムウェア

の被害を受け、暗号化された調査データ復旧のため、総額約2万カナダドルの身代金を支払っ

た事例があります。

このようにンピュータウイルスは、愉快犯的なものから金銭目的の犯罪の道具として使われ

る点で、被害の質が悪質になってきているのです。

まとめ

まとめるとウイルス感染した際の被害にはこうしたものが挙げられます。

つまり、大切な情報を盗まれたり、削除されたり、悪意を持った人からパソコンを操られたり

するのです。

一昔前のウイルスであれば、突然パソコンが動かなくなったり、勝手に広告が表示されるので

すぐに異変に気付くこともできたのですが、最近のものは何も症状が出ないものも多いので、

知らないうちに感染して潜伏しているので気付きません。

ですので、セキュリティソフトや脆弱性対は、必ずおこなうようにしましょう

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